鉄道において線路の傾きである勾配が変化する場所には、カーブの縦バージョンである縦曲線(縦断曲線)を設ける。貨物ヤードシミュレータにも、ハンプを登場させるために縦曲線を作る事になったので、これの曲率を調べてみた。
結論から言うと、横方向のカーブの有無(程度)によって2パターンあるようだ。
- カーブの曲率がR=800より大(または、直線)の場合:縦曲線はR=3000より大。
- カーブの曲率がR=800以下の場合:縦曲線はR=4000より大。
上記はいくつかのサイトにあるものだが、困ったことにいずれも出典を明記しておらず真偽不明であった。そこでちょっと深堀りしてみたところ、昭和十二年の文書が見つかった。しかも、土木学会100周年記念アーカイブとなっており誰でも見れる!
稲田 隆「鉄道工学 上巻」誠文堂新光社, 昭和十二年, p.200
第5編 「縦曲線及び緩和曲線」 第16章「縦曲線」
http://library.jsce.or.jp/Image_DB/s_book/jsce100/pdf/24553/24553_05.pdf
ドイツの場合という断り付きで、ハンプにおける縦曲線はR=100という記述もあった。ラッキー、これをつかおう。
関連ページ:
レールの曲率からFredoScale Radial Bendingで曲げる角度を計算する方法 - ドナドナされるプログラマのメモ